鹿児島県は全国で一番早い所謂走り新茶の産地としても有名ですが、実は様々な品種を楽しめる”お茶の品種大国”でもあるのです。

現時点で登録されているお茶の品種は120種類以上あると言われています。中でも今回は鹿児島を代表する5つの品種をご紹介したいと思います。
ゆたかみどり
鹿児島県で最も多く栽培されている品種で、力強い旨味とコクが特徴です。香りは少し控えめですが、濃厚な味わいと旨みと甘みのバランスがとれた品種です。やや深蒸しにすることで渋みが抑えられ、濃い緑の水色ととろっとした口当たりになります。
さえみどり
「あさつゆ」と「やぶきた」を交配してできた鹿児島は枕崎試験場生まれの品種です。名前の通り、冴えた明るい緑の水色が特徴です。その飲みやすさから近年人気急上昇中で、高級茶として扱われることも多い品種です。味わいとしては非常にまろやかで、甘みが豊かであること、また渋みがほとんどなく、雑味も少く、香りもフレッシュで爽やかです。
あさつゆ
あさつゆは、日本の緑茶品種の中でも特に希少で高品質な品種として知られ、「天然玉露」とも称されるほどの豊かな旨味と美しい水色が特徴です。やぶきたより少し早い早生品種で、病害虫や寒さにも弱いため南薩の温暖な気候はあさつゆの栽培に最適です。
味わいとしては旨み成分が多く、トロッとした口当たりと甘みが特徴です。火入を行うとふわーっと甘い香りが工場にも広がります。水色も鮮やかな緑色で、単品で飲んでも非常に美味しい品種です。
やぶきた
日本茶の数ある品種の中でも一番のシェアを誇るのがやぶきたです。旨味、渋み、香りが全体的にバランスよく調和しており、スッキリとした青々しい香りが特徴です。病害虫や寒さにも強く、品質が安定していて育てやすいのも特徴です。
あさのか
こちらも鹿児島県の農業試験場でやぶきたを親に誕生した鹿児島を代表する品種で、1996年に品種登録されました。
フルーツを思わせる華やかで爽やかな香りが特徴で、お茶屋さんによっては線香のような香りだと表現する方もいます(笑)封を開けた瞬間に広がる芳香は、他の品種にはない魅力です。 またアミノ酸含有率が高く甘みと旨味が際立ち、渋みや苦味が控えめで、後味はすっきりとしています。 澄んだ緑色の水色をしており、見た目にも美しいお茶です。

まとめ
以上簡単ではございますが、鹿児島を代表する5つの品種をご紹介しました(^^)品種ごとに色んな特徴があり、合組する際はそれぞれの良さを打ち消し合わないよう、細心の注意を払います。
当店ではシングルオリジンのお茶もご用意しておりますので、色んな品種を飲み比べてみるのも楽しいかもしれません(^^)/